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第627号 2015年04月15日発行

高島市重要文化的景観を活かしたまちづくり

勝野地域(大溝)の水辺景観 勝野地域(大溝)の水辺景観

海津・西浜・知内の水辺景観 海津・西浜・知内の水辺景観

高島市には,国の重要文化的景観に選定された地域が3地域あります。一つの自治体に3つの重要文化的景観が存在するのは,全国で高島市だけであり,このことは,豊かな自然と歴史,文化に育まれてきた高島市の特徴をよく表しているといえます。

 重要文化的景観は,平成17年の文化財保護法の改正により新たに位置づけられた文化財の種類の一つです。高島市は合併した平成17年から,国の文化的景観の保護制度を活用した取組を進め,それぞれの地域が持つ価値を明らかにするための保存活用調査を実施し,保存計画を策定しました。その結果,平成20年3月には,湖岸に続く石積みが特徴的な「高島市海津・西浜・知内の水辺景観」が,平成22年8月には湧き水を使った石造りの洗い場が有名な「高島市針江・霜降の水辺景観」,そして平成27年1月には,内湖とそれを利用した水城跡や城下の町並が残る「大溝の水辺景観」が国の重要文化的景観に選定されました。

 高島市の3つの重要文化的景観に共通する特徴は,水辺での人々の暮らしが作り上げた良好な景観が,現在まで残されていることです。例えば,海津・西浜の湖岸には,江戸時代中期に造られた波除けの石積みが1.2㎞にわたって残されていて,現在は北湖の景観になくてはならない存在になっています。また,針江・霜降集落を中心に,現在も各家庭に残る「カバタ」と呼ばれる石造りの洗い場は,豊富な湧き水を巧みに利用して,古くから使い続けられてきたもので,水を大切にする人々の生活習慣とともに,現在の暮らしに受け継がれています。さらに,高島市内で3地域目の選定となった勝野地域では,古くは大溝と呼ばれ,琵琶湖に続く内湖や河川等を利用して作り上げられた美しい町並みが現在も随所に残っています。

 高島市では今後,3つの重要文化的景観を地域の誇りとして,また次世代に継承していくべき文化財として大切に守り伝えていけるよう,地域住民のみなさんとともに整備方針等の検討を進めているところです。さらに今年度は,重要文化的景観を観光振興や地域活性化につなげるための新たな事業も始められます。