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第506号 2012年10月25日発行

日野町「日野まちなみ保全会」の取組み(地域住民による独自の活動)

町並み 町並み

保全会事務所 保全会事務所

[紹介]
 日野町は,近江商人発祥の地として全国にその名が知られており,そのまちの歴史や資源(人・もの)を,まちの「たから」として最大限に活用した,住民主体のまちづくりを進めています。
 日野町には,江戸時代から明治・大正時代にかけて建てられた多くの建物や古い町並みがあり,そのひとつひとつに,近江日野商人が営んだ暮らしの足跡が数多く残されています。
 近江日野商人達が創りあげた住居,寺社,曳山,庭園などの見事な建造物は,倹約の精神を現在に生きる私たちに深くいきづかせていると同時に,彼らの往時の活躍ぶりを今日に伝えています。
 しかしながら,時代の流れや経済情勢そして生活様式の変化とともに,日野の貴重な歴史遺産が存続の危機に瀕しています。今こそ,私たち自身が日野の文化に培われてきた町並みや景観の大切さに気づき,それを住民や地域団体そして行政などの関係機関が協力し合い,守り育てていく事が求められています。そのことを広め,一人でも多くの住民に参加・参画してもらえるよう各種活動に取り組まれています。

[歴史]
 「日野まちなみ保全会」は,平成11年(1999年)に発足した「日野のまちなみと景観を考える会」から,今日のニーズにより合うよう平成20年(2008年)に名前を替えて再出発しました。

[目的]
 「日野まちなみ保全会」は,今日に残る歴史的なまちなみを次世代に残すため,建物を所有する町民に協力を訴えるとともに,住民意識の向上を目指すことにより,町内に点在する歴史的建造物を可能な限り保護,保存することを目的としています。

[活動]
 ・セミナーや講義を通じて地域のまちなみ保全の課題に対する意識の向上
 ・カーブミラーをオレンジ色から町並みに合う茶色へ変更するための取り組み
 ・現存するまちなみの景観を維持するために建物の所有者に協力を要請
 ・日野の貴重な文化遺産に焦点を置いた文化的な行事を開催
 ・地域の保全活動に成功している事例を勉強するために歴史的地区への研修旅行
 ・日野の景観を良くするために日野観光協会との協力
 ・歴史的な家屋を維持するために会員間での保全に関する情報交換
 ・一年を通じて会員による定期的な会議の開催

[運営資金]
 「日野まちなみ保全会」によるすべての活動は,会員の年間会費,住民参加の行事からの収入,及び関係団体や個人からの寄付により成り立っています。

[事務局長から]
  日野に移住した8年前から,「日野まちなみ保全会」(当時は「日野のまちなみと景観を考える会」)に参加しています。当時の保全会は,活動することよりも,町の景観をどう守っていくか考えることの方が中心だったので,私は「もっとこういう活動をしたらいいのでは」とさまざまな意見を出しました。そうしたことから,活動的な会として4年前に今の保全会が再出発し,その時に事務局長を任されました。
 この4年間は,さまざまな活動を行っているうちに,あっという間に過ぎていきました。保全会の活動を知ってもらうために,町家で落語の寄席を開催したり,「空き家を所有しているが,貸し借りのノウハウが分からずに手を打てないでいる」という方のために,古民家の貸し借り講座を開催したりしました。昨年は,会員の一人が日野の古民家を買い取り,保全会の事務局として無償で貸し出してくださいました。自由に使える古民家に事務局があるということで,会員はかなりやる気を出しています。
 4年前から始めた町家での落語会は,今年初めて日野町商工会と合同で行いました。今年の秋は,若者を対象とした町家でのライブ演奏会「ラテン・ナイト」を行い,商工会・観光協会・国際親善協会の3団体と協力して開催しました。
 日野町には町のために活動している団体はたくさんあるのに,横のつながりが薄いところがもったいないと思います。町並み保全をやっていくためには,色々な団体と協力していくことが大切です。


[連絡先]
 〒529-1601
 滋賀県蒲生郡日野町大字松尾1501番地
   e-mail:hino_machinami-1@hotmail.co.jp