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第286号 2008年03月19日発行

近江八幡市空き町家の活用による『にぎわい再生』フォーラムを開催

近江八幡には,滋賀県内初の重要伝統的建造物群保存地区に選定された新町通りや永原町通りなどに代表される旧八幡城下町をはじめ,市内には伝統的な「町家」と呼ばれる家屋が多く残されています。これらが魅力的な町並み景観の要素となって,多くの観光客が訪れるようになりました。

 しかし,空き町家は増えつつあり,このまま放置すれば,地域活力の低下とともに美しい町並みが損なわれる心配があります。

 空き町家を店舗や住居として再生・活用し,まち本来の賑わいを取り戻すためにはどうしていけば良いのかを地域住民とともに考えようと,3月8日(土)にフォーラムを催し,地域住民を含む約80名が参加されました。

 内容は下記のとおりです。

◎話題提供:「京町家を活かした生活・文化体験」
 京都の古い町家を借上げ,快適で魅力的な住居として改装を加え,「暮らすように旅をする京町家ステイ」と,日本伝統文化研修等を実施している株式会社庵の代表取締役 梶浦秀樹さんに講演いただきました。庵では日本各地の町家・古民家などの眠っている観光資産を再生・活用した新しい形の観光まちづくりのコンサルティング等も行っており,京都での成功事例や,成功に至るまでの試行錯誤した過程,問題点等幅広くお話しいただきました。

◎調査報告:「増える空き町家の現状と町家活用の可能性」
 昨年より大阪大学大学院環境・エネルギー工学専攻の皆さんが実施された近江八幡市の旧市街地を対象とした空き町家の実態調査の結果を報告いただきました。地域住民は,空き町家を活用すべきという声が多い一方で,空き町家の情報が乏しく,活用したくてもどこへ相談したら良いか分からないといった現状が浮き彫りになりました。また,各世代によって空き町家に関する考え方が異なり20代よりも40代の関心が一番低い等,様々な報告がされました。

◎パネルディスカッション:「空き町家の活用による地域のにぎわい再生」
 町なみ保存委員会会長,市内空き町家活用者,ハートランド推進財団NPOコーディネーターの3名をパネリストに迎え,先ほどの調査報告を基に色々な意見交換がされました。空き町家を実際に改修し,現在カフェやショールーム等を開いている尾賀商店が町家利活用の成功事例として後にも続いてほしい等,会場の方からの意見も含め,有意義なディスカッションになりました。

 空き町家の活用は所有者と借り手をいかにマッチングさせていくかが課題ですが,地域活性化や地域の誇りとすべき景観を守り育てていくためにも空き町家を活用していかねばなりません。今後は市と地域住民,商工会議所,NPO等の関係機関やまちづくり団体との協働で空き町家の問題を一緒に解決していきたいと思います。