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第71号 2003年04月23日発行

近江八幡市みんなで創った公民館」-パートナーシップによるまちづくり-

公民館建設に当りましては,「まちづくりのコンセプトに添った建造物」と「協働による住民参画」という二つの課題を掲げて臨みました。

 本市のまちづくりコンセプトは,「波打ち際の詩情あふれるまち」としています。
 この『波打ち際』とは,古いものと新しいもの,文化と文明,近代と伝統が交錯するところ,都会の生活と地方の生活とが出合い,緩やかに混じり合うところ,人間の生活と自然が入り組み生み出された光景などを指しています。

 私たちのまちをよく見ますと,JR近江八幡駅を中心に広がる整備された新市街地,伝統的建造物群保存地区に代表される旧市街地,周辺に広がるおおらかな田園風景と伝統的な農村地域,ベットタウンとして拓かれた新しい住宅地域と近代工業団地,そして,自然あふれる里山や水郷,琵琶湖の湖岸地帯と沖島など多くの特徴あるゾーンで構成されています。
 この様に豊富なコントラストが見られるまちは,全国でも稀であるとされています。
 そして,それぞれが独自の特性を保ちながら隣り合い,いくつもの組み合わせの中に様々な「波打ち際」を醸し出していることが判ります。
 このようなことから『波打ち際の詩情あふれるまち近江八幡』というフレーズには,すべての市民にとって,誰もが生涯をここで過ごしたいと思える環境を持つまちになって欲しいという願いが込められているのです。

 ところで,今回の公民館の立地を考えますと,新市街地と旧市街地の『波打ち際』に近く,伝統的建造物群保存地区の玄関口に位置していると思われます。
 このようなことから,第一の課題に対する答えとして,この建物を木造建築にすることがふさわしいと考えました。

 「協働による住民参画」というもう一つの課題は,言い換えれば,本市のまちづくりのキーワードとして掲げています「協働の精神」,パートナーシップによるまちづくりの実現です。
 住民と行政が一体となって,あるいは住民が主体となって,行政の手の届かないところ,やりたくてもできない問題,時間の掛る問題などのスキ間を埋める「住民の地域社会の発展を願う心の高ま
り」と「協働の精神」に期待したということであります。良いまちをつくるためにもっとも大切なことは,住民自身の心のありよう,まちを愛する心だと思うからです。
 そのようなことから,企画に始まり,設計業者の選定,公民館のデザインや設計仕様,活用方法などのソフトに至るまでの住民参画ばかりでなく,さらに多くの学区住民が自らの労力を提供され,「協働の作業メニュー」を作成し,「自分たちの公民館づくり」に直接関わっていただきました。

 この意味で,今回の「協働による住民参画」は,本市のまちづくりにおける市民参加の成熟度を示す「エポック・メーキング」となり得る取り組みであったと考えます。